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今日のエッセイ 私の血はワインで出来ている? 2021年7月5日

ワインってお酒の中でも特殊な立ち位置に行っちゃったんですよね。SWAGって聞いたことあります?投資の世界で使われる言葉なんだけど、シルバー、ワイン、アート、ゴールドってね。金銀アートと同じくらい投資価値があるものとして捉えられているんだって。そんなお酒って他にある?
この流れはどこから始まったんだろうね。新約聖書の中で「ワインは私の血である」ってキリストが言ったとされているんだけど、そこから始まったのかな。どうなんだろう。

というか、ワインは私の血って、凄いこと言ってるよね。本当にキリスト本人が言ったかどうか、今となってはわからないけれど、どうやら教会の収入源になっていたっぽいんだ。ワインは神聖な飲み物だから教会で醸造するし、販売もする。その資金で教会を維持する原資としていた。どっかで聞いたことない?そう、日本でも日本酒はお寺が作っていた時期があるって書いたよね。洋の東西を問わず、同じ流れが自然発生しているのがとてもおもしろいよね。
キリスト教では飲酒は禁止していない。なんならキリスト自身が大酒飲みだったという記述が新約聖書のなかにあるくらいだし、キリストがはじめて起こした奇跡が「水をワインに変えた」ことだった。飲むことは良い、ただ飲みすぎないようにね。というくらいのものだ。ここには、当然衛生上の問題があるという話は書いたよね。ワインを飲んじゃダメってことにすると、社会構造的にとてもまずいことになるから。

詳しくは読んでいないけれど、聖書を眺めていて面白いことに気がついた。というのも、「ぶどう酒」と「酒」を区別して書いているんだ。どういうこと?また今度調べてみよう。

これまでの流れを整理すると。ワインが西側でブレイクする土台がローマを軸に現れていったよね。「ローマ皇帝カエサルが戦いのたびにブドウとワイン醸造を広めた」「キリスト教がローマの国教として認められた」「ワインはキリスト教にとって聖なる飲み物だ」この3つが揃ったところで、圧倒的な勢いでワインがヨーロッパでブームになるよね。特に、ローマを含む現在のイタリア、ガリアと呼ばれた地域の中でも現代のフランス、そして太陽の国スペインが主な生産国に成長していく。今でもワインの国として有名だよね。

上流階級が白ワインを好んで飲み、ケルト人などは赤ワインを好んで飲むと言っていたのは、フランスがイタリアワインを輸入していた頃までで、途中からは赤ワインが主力になっていく。あれ?血って赤いよね。東寄りのヨーロッパって、白ワインが主流だったんじゃなかったっけ?紀元0年当時って、もう赤が流行っていた?じゃないと、私の血が白いことになるけど?
微妙なところだね。絵画も聖書もキリストの死後だいぶ時間が立ってから書かれたものだから、ワインを推奨するための解釈が盛り込まれた可能性も無くはないかもなあ。

ここまでの歴史だけでも、他の酒類とは少々異なる存在になってきている感じがする。聖書もワインと酒を別のものとして記載しているしね。だけど、まだワインが投資の対象になるほどではない。売り買いも「飲むため」であって、転売するなんてことは無かった。
ま、貨幣や経済が確立していないんだから当然だけど。

そうそう、お酒の立ち位置として「蓄財」の概念がある。人類は元々財産を作るという概念が無かったんだ。だって、保存ができないもん。肉だって野菜だって腐っちゃう。だから必要な分だけ獲得してみんなで食べる。だから、当時の納税はお金でも食べ物でもなく労働そのもの。小麦やお米などの穀物が登場するようになってはじめて、保存できる食料を納税対象にし始めたし、貨幣が使われるようにもなった。
ここまでは、お金と税金の歴史のお勉強ね。
お酒は、長期保存が出来ることが一つの特徴だ。なんなら熟成して美味しくなったりする。しかも、穀物でも貨幣でもない。だから、納税しなくてよい。こやって収穫物をお酒に変えておけば「いつかは売ることが出来る」という意味で私有財産にもなり得た。これは、ワインに限らず、世界中の「酒と経済の関係」で起こったなんだって。酒税とか禁酒令とかが導入されると、これもすぐに崩壊するんだけど。意識に刷り込まれたことは確かだろうね。こう考えると投資対象となりうる土台だけは既に持っていたのかもしれない。

今日も読んでくれてありがとうございます。日本の歴史でもそうだったけど、お酒とお金が並んで書いてあると、あんまり良くなさそうな印象を受ける人もいるかも。だけど、日本酒もワインもビールも、もっと明るい感じで楽しんでいたよね。良いものが作られたら、結果として経済効果を生む。そんな感じかな。

Posted in エッセイみたいなもの

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