エッセイみたいなもの

今日のエッセイ 言葉ってだいたい雰囲気で出来ている 2021年10月6日

言葉と言葉をくっつけたら、聞いたこともないものなのに、なんだかありそうな単語になることがあります。使い勝手の良いところだと「派」「系」「論」「学」なんかは、前の部分に適当な言葉をはめ込んでもなんとかなりそうじゃない?

ためしに、「定食」をつけてみようかな。サバ定食や焼肉定食はあるよね。食材名を付けちゃうのは反則っぽい気もするけど、イチゴ定食とかメロン定食ってどんな感じになるんだろう。どんなものが出てくるのか面白そうではある。定食屋さんに行って注文しようとは思わないかもしれないね。逆にご飯のおかずになりそうな食材は行けそうだ。
同じ理由で、料理名+定食という組み合わせもご飯に合うかどうかで決まりそうだ。そういえば、大阪に行ったときに出汁巻き玉子定食を見かけたのはちょっとした衝撃だった。確かに味付け次第でご飯おかずになり得るんだ。

静岡定食、掛川定食なんてのも有りかも。何が出てくるかはわからないけれど、とりあえず地物や名産品を中心にしていそうな気がするもん。どうなるんだろうね。うなぎ?お茶?カツオ?地名も面白い。だけど、意外に京都定食はなんとなくピンとこないんだよなあ。なんでだろう。東京もそうだ。いろいろ有りすぎるのかもね。

他の名詞はどうかな。テレビ定食、パソコン定食。もはやなんだかわからない。家電はだめっぽい。面白くはあるけれどね。いっそのこと電子レンジ定食なら、割り切っていて面白いかも。たんす定食、椅子定食。うーん家具はダメなのかなあ。車定食。車で食べるのにちょうどいい感じの弁当だったりするのかな。駅弁の車バージョン?なんのこっちゃ。

おかしな言葉遊びではあるのだけれど、こういう変な組み合わせからうっかり面白い発想が生まれることだってありそうじゃない?一見ありそうもない組み合わせの変な言葉なんだけど、やるとしたらどうなる?みたいなことを考えていったらさ。もしかしたら、何かのヒントが生まれる可能性もあるかも。

いやね。別に意味なんて無いんですよ。なんとなく言葉遊びって面白いなあと思ってさ。たまたま、妻に頼まれて「芋けんぴ」を買ってきたのね。そしたら、「やわらか風味」って書いてあってさ。なんだか妙に面白くて。「芋けんぴ」って、ほら固いじゃん。けんぴって堅干って書くんだから、絶対固いよね。
じゃあ、風味が柔らかいってことなんだろうってことになるんだけど。そしたら、余計にわからない。風味って、香りと味を中心にした表現だよね。もしくは、○○っぽいという使い方もされることもあるか。どちらにしてもよくわからんのさ。風味が柔らかいって、悪く捉えてしまうと「香りと味が少ない」とも取られかねない。だけど、キャッチコピーでマイナスをわざわざ言わないよね。

なんとなく。ホントなんとなくだけど。やさしい味わいってことを、ふんわりと伝えたいのかなあ。

今日も読んでくれてありがとうございます。論理的によく考えるとわからなくなっちゃうんだけれど、なんとなく雰囲気で伝わることもある。言葉ってそういう「感覚」で出来ているんだと、そんな結論になりました。え?夫婦の会話ですが、なにか。

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武藤太郎

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