エッセイみたいなもの

今日のエッセイ 「いろんな角度から見てみる」の、ぼくなりの方法。 2021年12月26日

ひとつのモノを表すためにいろんな言葉を使ってみる。そういう訓練をしてきたわけじゃないから、得意がって話すようなことでもないのだけれどね。沢山の人が集まってみると、案外そういうことを平然とやっているということもあるんだ。

さて、何を言い出したのかと思われるかもしれない。クイズやゲームで行われることがあるのだけれど、モノの説明をそのもの自体の名称を使わずにしてみる、ということだ。ちょっとやってみよう。

それは、多くの場合光を通すけれども、風は通り抜けることが出来ない。
中にはなにものも遮らないこともある。
並行運動または、回転運動によってそれは開放される。
私達は、それを通して別の世界を覗き見ることが出来る。
時として、通過する光を和らげることもある。
それの側に居場所を置くことを居心地が良いと感じることもあれば、寂しさを感じることもある。
それと向かい合ってコーヒーを飲むことがあるが、その時はひとりであることが多い。
外側と内側を隔てるものである。
が、一方でそれぞれの接点ともなりうる。

さて、「何」を説明しているでしょうか?

答えは「窓」だ。光を通すけれども風は通り抜けることが出来ないのは、ガラス窓。ガラスがハマっていない窓もある。横へスライドする場合もあるけれど、船なんかはヒンジを使って回転して開けることもある。別の世界を覗き見ることを、窓という言葉を使って比喩的に表現することもある。くもりガラスやステンドグラスを使った窓は、光を和らげる。一時窓際族と呼ばれた人たちにとっては、窓の側に席を置くことは寂しさを感じるだろうし、一方で日向ぼっこのためのロッキングチェアーなんかは居心地が良いと感じるかもしれない。コーヒーショップでは、窓に向かって席を設置している店も多く、そこから外を眺めるということもある。海の中を覗く窓は、海と内側を隔てているのだけれど、そこが接点でもある。

とまあ、いろんなシチュエーションを考えながら書き出してみたわけだ。

こんなクイズをやる機会はあまりない。おとなになってからは特にね。ただ、考え事をするときには時々やるんだ。そもそもこれってなんだっけ。いろんな人の立場になってみたり、条件を変えてみたり。場所とか季節とか、まあとにかくいろいろだ。
そうやって、拾い出した言葉を並べてぼんやり眺めてみると、今まで見えなかった意外な一面を見つけることもある。それから、抽象化した共通点を見出すことが出来れば、もしかしたら本質に迫ることが出来るかもしれないよね。そんな淡い期待を持ちながら、ちょっとした言葉遊びをしてみることがあるんだ。
これって、意識していないだけで普段から会話の中で行っているかもしれない。人によって見方や表現の仕方が違うからだ。ワークショップで付箋を使ってやることもあるよね。いわゆるブレストの延長のような思考方法だ。

今日も読んでくれてありがとうございます。そういう見方もあったのか。というのはぼくにとって嬉しい驚きだから、大好きだ。事業のコンセプトをまとめるときは、この作業を繰り返すよ。人に聞いたりもね。使えるかどうか知らないけれど、そういう思考方法をする人もいるってことだ。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

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