エッセイみたいなもの

今日のエッセイ マジメに未来の食糧問題。実は、けっこうヤバいことになっている。 2022年6月6日

「Alternative Food」というジャンルが、近年注目されている。オルタナティブフード、代替食品のことだね。最近よく言われていることは、肉の代わりだ。お肉を食べる代わりに、ほかの食材からタンパク質を摂取しましょうってことだね。

なんでこんなことになっているのか。それは、人類の食糧事情につきる。実は人口が減少傾向なのは、日本を含めた数カ国だけなのだ。ほとんどの国は人口増加のトレンド。つまり、地球規模で人口が増えまくっている。その人口の食生活を支えるためには、今の食文化を踏襲していると大変なことになるってわけだ。そのタイムリミットが2050年だと試算されている。

端的に言って食料が足りなくなるんだよね。食料不足になると、世界はどうなるか。それは、歴史が教えてくれている。飢餓状態。だと思うでしょう。それはもちろんそうなのだけれど、それより前に戦争が起きると考えたほうが良いかもしれないよ。

ロシアがウクライナに侵攻しているような、まさに物理的な戦争も起きるだろうし、経済的な戦いも激化することになる。人類の歴史は、食料の確保の歴史とも言えるんだ。その延長上に、土地の獲得や富の集積があるんだからさ。

食糧問題はわかったけれど、肉と関係があるわけ?そう、大有りだ。人類全員が草食動物になってしまえば、食糧問題はそんなに大きくならないんだよね。食肉の生産って、実は効率が悪いのだ。

食肉といえば、牛や豚や鳥が中心だよね。じゃあ、牛を育てるためには何が必要?大量の牧草と水が必要だ。ということは、牧草を育てなくちゃいけないじゃない。牧草が育つためには、当然水も必要だし土地も広く必要。じゃあさ。この牧草を植えている広い土地を大豆畑にしたらどうだろう。動物性と植物性の違いはあるにしても、同じタンパク質。同じ面積と水の量なら、より多くのタンパク質をゲットできるのは大豆だ。

例えば肉食文化で馴染み深いのはアメリカだよね。いっつも肉食べてる気がする。実際、日本と比べるとかなり肉の消費量が多いわけだ。

もし2050年時点での人口で、世界中の人々がアメリカ人と同じ食生活をした場合にはどのくらいの資源が必要だろうか。そういう試算がある。その場合は、地球7個分の資源が必要になるんだって。じゃあ、日本の食文化だったらどうなると思う?地球1.8個分。現代の日本の食文化は、欧米のそれよりも随分と省エネではあるけれど、それでも足りないのだ。じゃあ、より少ない資源で人類の食を賄える食文化ってどんなものだろうか。実は、イスラム教国の食文化だと、地球0.8個で済むらしい。豚肉を食べないっていうだけでこれだもの。この差は大きいよね。

地球温暖化もエネルギーの枯渇も喫緊の課題だというのに、実は食糧問題までやってくるのだ。これはまじで戦争なんかしている場合じゃないんだよ。自分の国を守るために争うんだけど、そんなことしても土台である地球が住める環境じゃなくなっちゃうんだから。戦争しまくって、人口が減れば良いのか?って極端な話もあるけれど、それは現実的じゃないでしょ。誰かがそんなことを始めたところで、結局回避されるって。回避行動をしなかったら、人類は歴史からなんにも学んでいないということになっちゃう。あれだけ大規模な第二次世界大戦があったにも関わらず、地球人口にはそこまで大きな影響がないんだから。

さあて、どうしたもんかなあ。ぼくひとりが頭を抱えたところで、今すぐ答えが出るわけでもないし、世界に影響があるわけでもない。なんだけど、やっぱり一人ひとりが少しでも知恵を出し合って、対策していかないとさ。だって、自分の子供や孫が苦しむのって嫌でしょ。貧困どころか、飢餓や戦争で苦しむ未来なんてまっぴらだもの。

今日も読んでくれてありがとうございます。牛のゲップってメタンガスなんだよ。メタンガスって温室効果ガスなんだ。笑った?笑っている場合じゃないんだよ。温室効果ガスのうち11%は牛のゲップなんだって。

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武藤太郎

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