エッセイみたいなもの

今日のエッセイみたいなもの 2021年1月27日

2021年1月27日

良~いお酒(日本酒)って、なんていうかこう「はぁ~美味しいなぁ・・・」という感じになりませんか?うまく言葉にならないのだけれど、ずっとその余韻に浸っていたいような、にんまりとした笑顔に幸せな気分を閉じ込めて魂を辺りに漂わせている感じ。うっとり。

そんな話を始めるのも理由があって、出会っちゃったんですよね。良~いお酒に。

そもそも静岡県っていい酒がたくさんあるんです。開運、國香、磯自慢、喜久酔、初亀、花の舞・・・県人じゃなくても、もしかしたら名前くらいは耳にしたことがある人もいるかも知れないですね。まだまだいっぱいありますよ~。実は実は、静岡県って吟醸王国と呼ばれてます。サッカーだけじゃないんですね。

静岡型の日本酒は、キラキラと華やかな香りと軽やかな甘みが特徴的と言われています。って、静岡型なんて言葉があることが、ちょっとスゴイことじゃない?というのはご当地自慢のうぬぼれなんでしょうかね。

なかなか市場に出回らないお酒で「花の香」というのがあるんです。というか、つい最近知りました。

明治初期まで作られていたお酒で、まだ情報もモノも流通が難しかった時代に遠州全域に名を馳せた幻の美酒・・・。時代を考えるとスゴイことです。全国の情報どころか、県内のニュースすら入手することが難しかったのに、このお酒を求めて浜松から来る人もいたんだとか。

残念ながら百年の昔に蔵自体がなくなっていたのですが、蔵の子孫を中心に復活を遂げていたのです。そんな背景も知らず、見てもスルーしていたと思うと酒好きの僕は悔しいのです。まぁ、一般流通していないので入手困難というか知らなかったというのもありますけどね。もっと早く知り合いたかったわ、あなたとは。

というわけで、僕の主観のレビュー

静岡型の中でも、特にキラキラとした華やかな香り。だけど、庭の桜や花壇の花々という印象じゃないですね。もっと力強い。里山の頂きにそびえる桜の大樹が醸す香り、キラキラとした香りがジワーッと静かに辺り一面に漂うような奥底の力強さを感じます。どんな料理が合うかな。カツオのたたきも良いね。そうだフグを表面だけ強火で炙って、薄造りにしたのも合いそう。焼き物は・・・。

呑んべの妄想はとどまりませんね。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

掛茶料理むとう2代目 ・代表取締役・会席料理人 資格:日本料理、専門調理師・調理技能士・ ふぐ処理者・調理師 食文化キュレーター・武藤家長男

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