エッセイみたいなもの

今日のエッセイ 職場のあいさつを考える 2021年2月28日

「おはよ~」「おかえり~」というのが朝の挨拶であって、返ってきた人を迎える挨拶だということを大人は知っていますよね。2歳半の僕の娘は、よく場違いなタイミングで「おはよー」とか「おかえりー」と言います。

ランチタイムのあと事務所で仕事をしていると、娘がお店にやってきて僕に会うなり「父ちゃんおかえりー」というのだ。娘は「数時間後に再会したときに言う言葉」と認識しているのじゃないかな。人が言葉を覚えていく過程でよくあることだろうし、そういう過程を見られることもなんだか幸せ。

ところで、僕は知らないのだけれど「数十後に再会したときに言うあいさつ」というのは存在するのだろうか。職場や学校みたいに、ある程度の人数がそろって生活をしている空間ではこういった状況がたくさん発生するんじゃないかと思う。

「久しぶり」というほど長期間でもなく、「こんにちは」というのもなんとなくよそよそしく感じる。さりとて「無言」というのもどうにも居心地が悪い。

おつかれさま。へい。おう。よう。どうよ。などと言う言葉が思いつくけれど、どうもしっくりこないんだよね。前の職場では「おつかれさま」というのが多かった。たぶん、これが一番ポピュラーなように思うし、そんなに違和感が無いような気もしているけれど、実際のところはどうなんだろう。

本来の言葉の意味を考えれば、「おつかれさま」という言葉を使うシチュエーションはかなり限られる。まずひとつに目上の人に使えない。というか立場が上の人が下の人に向かって言うセリフなのだ。異論があるのは承知です。ただ、本来はそういうセリフじゃないという話ね。

あと、うちみたいな店は家族的になっているから使いにくい感じがするの。実際にほとんどが家族だし、従業員がいても家族みたいになっちゃう。ほら家の中で家族とすれ違ったり、リビングに自然と集まってきたりするときって、すーっと溶け込むようにその空間に入ってくるでしょ?その状況であいさつするのって変な感じがするよね。それに似ているかもしれない。

海外はどうしているんだろう。英語圏だと「おつかれさま」に当たる言葉自体ないよね。その代わりに「ハイ」とか「ヘイ」とか言っているのをドラマなんかで見る。目を併せてうなずくだけっていうのもあるみたいだけれど、それは日本でも「黙礼」ってのがあるよね。それも良いね。

おはよう。ただいま。おかえり。さようなら。こんにちは。の次に、なんというか「もう少しライトな感覚の挨拶」があったら良いな。とそんなふうに思うんだけど、みなさんどう思いますか?何か良いアイデアがあったら教えてほしいです。

今日も読んでくれてありがとうございます。そういえば、めんどくさがりの猫は声をかけられた時、ちょっと尻尾をあげるだけで済ませることがあるよね。僕らにも猫のしっぽみたいなサインがほしいな。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

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