昨日の話なんだけどね。ぼくの親友が「仕事で静岡にいるんだけど、誰か軽く飲みに行ける人いる?」ってライングループでメッセージを送ってきたんですよ。普段だったら仕事もあるしあんまり行かないんだけど、昨日は行ったんです。ホントに気まぐれでね。
静岡の伊勢丹あたりで待ち合わせして、結局他の人は来れなくなっちゃったから二人で近所の飲み屋さんに入ったんだけど。第一声で彼がこう言うんだよ。「最近よく眠れなくてさあ。太郎が来てくれてよかったよ。」ってね。
実は、彼とはこういうことが何回もあるんだよね。彼がストレスが溜まってきていてしんどい時に、ぼくが不意に飲みに行こうって誘ったり、彼の家に遊びに行ったりするんだって。ぼくとしては、彼がしんどいなんてこと知らないし、彼も彼でしんどい時にも連絡してきたりしないんだよね。だけど、年に1度か2度だけ二人で飲みに出かけるんだけど、そのタイミングが絶妙なんだってさ。さっきの会話の続きだけど「これで、太郎に好きなこと言って今夜から眠れる」って。可笑しいでしょ?
これ、毎年あるんだよなあ。こんなことってある?と思ってるんだけど、あるみたいよ。
かなり前に、誰かに言われたことがあるんだ。本当の友達ってやつは調子の良い時には連絡してこなくて、こっちが調子が悪くなった時に限ってなぜか連絡してくるもんなんだよ。誰に言われたか忘れちゃったけどさ。若い頃のことだから、そんな不思議なことがあるもんかよ、と思っていたんだ。でも、なんだかあるみたいよ。だって、体感しちゃったんだもの。
もしかしたら、長い付き合いの中で友達の心のサイクルをインストールしちゃってるのかもしれないなあ。わからないけど。長年の間に、無意識のうちにストレスサイクルみたいなものを覚えちゃってて、それが無意識のうちに行動になっているのかもしれないね。素人の勝手な想像だよ。
普段は会わなくなっていても、学生時代みたいな時期に毎日一緒にいたわけで、その間に周りの人のサイクルを把握するなんてことがあるんだろうか。というか、そんなサイクルがあるのかどうか知らないんだけどね。そういうことがあったとしても、面白いなあと思うわけです。
ぼくにはわからないけれど、人間関係の中でこういうことも起きうるのかな。虫の知らせの正体。それが、こういうことだったのかもしれないけど、虫の知らせという表現があるということは、似たような現象がずーっとあったってことでしょ。不思議だし面白いよね。そして、こういうことがあると親友なだけになんだか嬉しくなっちゃうんだ。彼がぼくにとっての特別であることと同時に、ぼくが彼にとっても特別みたいじゃない。そういうのって、なんだか嬉しいね。