小学生の頃、大人に質問しても答えてくれなかったことがある。いくつもある。読んでくれている方の中にも経験があるのじゃないだろうか。
答えてくれない理由もいくつかは見当がつく。なぜなら、ぼくらが質問を受ける大人になったからだ。
実際に大人になってみると、答えられない事があるんだよね。
大人の事情で答えられないこと。
そうだな。性については、なかなか答えにくいかもしれないよね。そんなことを学校で質問されても困ってしまうだろう。ホントは答える言葉をちゃんと学んでおくべきなんだろうけど。
あと、真っ向から切り捨てるパターン。そんな事はいいから勉強しなさい。これはアカンやつだ。せっかく興味持っているのだから、その瞬間が学びが最大に伸びるわけだ。学習率が爆上がりする。
大人の側にもタイミングはあるからしょうがないけどね。わぁ、それ今くるかあ。みたいなことも。時間が取れるならちゃんと付き合ってあげたいよね。
大人の能力で答えられないこと。
質問に的確に答える能力を持っていなかったら、そもそも無理だ。相対性理論の一般と特殊の違いってどんなところなの?困る。知らないもの。知っていたとしても、小学生にわかりやすく説明する能力がない。だとしたら回答できないよね。
このくらいわかりやすく難しい質問をしてくれたら良い。わからない。だったら一緒に調べてみようってことが出来るからね。たちが悪いのは、わかったふうな答えを出してしまうことだ。お父さんは何でも知っているんだぞ。と子どもたちにいい顔したい気持ちはわかるけど。
もっと始末におえないのは、本気でわかったつもりでいることだ。
何のために勉強なんかしなくちゃいけないの?
昔からよくある質問だ。勉強して将来良い大学に入って、良い会社に就職して、安定した人生のため。とか、神話になるような話も、実際にはたくさん現実に話されてきたことだ。
ちなみに、ばあちゃんだけははっきりと言ったね。馬鹿になっちゃうじゃないかって。勉強しなかったら、全部イチから作るのかい?足し算や掛け算だって、誰かがとっくに考えてくれて完成しているんだから、それを使って別のことを考えるほうが良いじゃないか。
小学校に上がったばかりのぼくにこんなことを言ってのけたのだから凄いよね。当然当時は意味がわからなかったけど。
最後に人類の叡智を持ってしても、解き明かされていないこと。
小学生の質問にその場で回答するなんてことは無理だ。解釈を伝えることは出来るけどね。解釈を伝えるならそれなりの根拠や出典を明示しながら、こう解釈しているんだよと。そして、他にもいろんな解釈があるから聞いたり読んだりしてみてね。くらいがせいぜいだ。
小学生の頃に先生を困らせた質問はこれだ。
ぼくが見ている赤は、先生にとっても赤なの?色には波長があるってことは本に書いてあったけれど、ぼくの見ている赤は、もしかしたら先生にとっての黄色かもしれない。同じなのかな。同じだとしたらどうやって証明するの?
今日も読んでくれてありがとうございます。困っただろうなあ。犬の見ている世界がモノクロだってことを知ってから、このことが頭から離れなくなっちゃって。もっと本気で調べるようになっていたら、もしかしたら認知科学みたいな世界に進んでいたかも。んなこたあないか。