エッセイみたいなもの

今日のエッセイ 失敗は成功のもとだけど怖さも残る 2021年4月19日

2021年4月19日

「失敗は成功の元」という言葉は誰しもが聞いたことがある言葉だと思います。だから、失敗を恐れずに挑戦しようだとか、失敗してもそこで終わりじゃないからもう一度だとかいう言葉に繋がるのだけど。それでも心のどこかに「失敗したらどうしよう」っていう気持ちがありませんか?

頭ではわかっているんだけどね。どうしても「失敗したらどうしよう」って思っちゃうんだもの。どうしようってねえ。またやり直すだけなんだけどさ。じぶんの中の何かがじぶんの心にブレーキをかけようとしているんだよね。こんな感覚はぼくだけなのかな。なにかが怖い。
怖いっていう感覚がどこから来るのか。わからないんだけど。たぶん、わからないから怖いって感じている部分もあるのかな。だったら、それが何かがわかれば怖くなくなるんだろうか。

お金や財産を失うリスク。そういうのはあるよ。ぼくが経営をするようになってから、どのくらい借り入れしたことか。これからも事業を成長させるために、よりよいサービスを提供するために事業投資はしていくわけで、借り入れはその分だけ増えていく。ちょっとビビるよねやっぱり。これが破綻したら、仕事が消し飛ぶわけだから。けど、なんだかんだ手に職をもっているから、なんとでもなりそうだとも感じている。なんなら友人知人からも仕事に誘われることもあると思っているくらいだから、家族が路頭に迷うような心配は実際のところほとんどしていないんだよね。これは違いそうだ。

周囲の目。これもあるよ。一度失敗すると、いろんなことを言われるだろうし。小さな町だから、いろんな噂が流れるととどまることを知らないわけで。精神的にはけっこうなダメージを受けそうな感覚があるかもね。実際に、事業で失敗した知人も転出していったということも見ている。うん、これは怖さの原因のひとつだろう。確かに周囲の目は怖いかもしれない。

プライド。こういうのもあるかもしれない。なんだかわからないけれど、根拠もなくじぶんは特別だと思う部分てあるじゃないですか。他の人が交通事故を起こしてもじぶんだけは大丈夫みたいなね。だから、失敗した時に傷つくのが怖いっていうこともあるかもしれない。どんだけ自意識過剰なんだよ。ってことなんだけど、こういう感覚もじぶんの中にあるように感じるんだ。これも怖いと感じている原因かもなあ。

ちょっと見えてきたかな。

失敗することが怖くなるとさ。失敗しないようにやる。スポーツなら負けはしないけど勝つこともない試合。そんな感じになりそうだよね。でも、サッカーなんかを見ていると、全力で守りに入った試合は苦しいし結局やられることも多いように見える。だから、挑戦してくことは必要なんじゃないかと思うんだ。

ちょっと試しにやってみよう。そのくらいの感覚でやるのが良いのかもね。どんな結果が出るか実験してみる。そしたら、失敗という概念自体がなくなるもんね。
これがひとつの解なのかと思うけれど、だからといってすぐに感覚が修正されるわけじゃないんだよね。何度か体験しなくちゃ。ぼくの場合は経験しないと感覚が変わらないようにも思えるんだ。失敗を失敗と思わずに前に進むという事例をいくつか体験する必要があるな。でもちょっと怖い。このジレンマは実験として突破しないとね。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

掛茶料理むとう2代目 ・代表取締役・会席料理人 資格:日本料理、専門調理師・調理技能士・ ふぐ処理者・調理師 食文化キュレーター・武藤家長男

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