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今日のエッセイ 渋いお茶を美味しくする方法 2021年3月7日

2021年3月7日

毎朝緑茶を飲むのが習慣になっていますか?といって、どのくらいの人が「毎朝お茶を飲む」と答えるかな。静岡県民ならわりとたくさんいるんじゃないかと思っているのだけれど、実際のところはどうなんだろう。そうであって欲しいという気持ちはあるんだけどね。

ところで、お茶を飲んだ時に「渋い!」って思ったことありませんか?今日は、この「渋いお茶」を簡単に飲みやすく方法を2つ話そう。

まず最初に結論を言ってしまおう。簡単な方法は「水(お湯)で薄める」ことだ。お茶が渋いから砂糖を入れるという人もよくいるのだけれど、砂糖を加えても「渋みは減少しない」んだよね。ただ、甘さでなんとなく飲みやすくなるだけで、根本的にはなんにも解決していない。だから、まずは薄めることを考えると良いよ。味噌汁がしょっぱいと思ったら、まず薄めるでしょう?同じことなんです。

実は、お茶を美味しく入れることが出来る人というのは「お茶の濃さ」をコントロールするのが上手な人でもあるのです。このあたりのことを、ちゃんと紹介している本や記述が見つからないのだけれど、お茶の本やブログを書いているような人に「お茶の濃さ」のコントロールが大切ですよねという話をすると、概ね「そうだ」という答えが返ってくる。

どんな料理でもそうなのだけれど、「濃さ」という概念は「美味しさの重要な指標」になっている。塩加減さえ間違えなければ、塩水だって美味しいと感じることが出来るのは「濃さ」のコントロールが上手にできているからだ。お茶だって同じことで、「正しい入れ方」というのがアチコチに掲載されているのだけれど、これは「いい感じの濃さでお茶を入れる目安になる方法」という意味で捉えると理解しやすいかもしれないね。僕みたいな手合は、そもそも「正しい入れ方」ってなんだ?他にもいろいろあるじゃン?という気持ちも湧いてくるしね。

うっかりして、渋いお茶を入れてしまったらまずは薄めてみる。それで、香りもうま味も感じられなくなって、ほとんど水みたいになっちゃうようなら。そうだね、入れ方もまずかったのかもしれないけれど、茶葉の力が足りないのかもしれないってことだね。だけど、ものは考えようで、「お茶の天然水」と思って飲めば飲めるんじゃないかな。なんてことを言ったらお茶屋さんに叱られてしまうかもしれないけれど、僕は実際に薄ーいお茶を水筒に入れて持ち歩くこともあるのです。ジムで運動するような時には、なるべくお水に近いほうがゴクゴク飲めるからね。真夏の超暑い日に、あるきながら濃ゆいお茶を飲むとちょっとすっきりしないという気分のときもあるよね。

濃いばかりが良いのでもないし、薄いばかりが良いのでもなくて、結局飲む人の状況に合わせてちょうどよい加減におさめていくのが一番大事ということだ。

2つ目の方法をいい忘れてた。お茶はぬるいと「渋い!」と感じやすいから、渋いお茶がぬるめの温度なら電子レンジで熱々にしてみよう。いとも簡単に美味しく感じられるはずだ。こういう熱くて渋く入れたお茶は甘いお菓子なんかと合わせるには抜群の相性だよ。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

掛茶料理むとう2代目 ・代表取締役・会席料理人 資格:日本料理、専門調理師・調理技能士・ ふぐ処理者・調理師 食文化キュレーター・武藤家長男

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