エッセイみたいなもの

今日のエッセイ 肌年齢だけじゃなく体も若々しくいられる方法 2021年6月7日

2021年6月7日

前回からの続きです。いつまでも若々しい人って魅力的ですよね。年齢を重ねてくると、元々の顔貌が良いかどうかよりも「若々しい」ということの方が、魅力になってくる。若いじゃなくて「若々しい」ね。どうやって若々しさを保っていくのかというのを、食習慣の面から掘り下げていくところの続き。

毛細血管が劣化するとダメよ。その原因は「血糖値スパイク」と「活性酸素」だよ。という話をしてました。じゃあ、どうやって「血糖値スパイク」を起こさないようにするかというのが大切なポイントだ。シンプルに考えれば、急激に血糖値が上がらないようにしてやればいい。
ということは、血糖値が急上昇しやすい状況がわかれば、それを避けるだけでいいよね。

例えば、朝起きてすぐに菓子パンを食べる、これはスパイクしちゃうよね。血液内の糖質が少ないところに、いきなり砂糖を入れたら、そりゃ血糖値が跳ね上がる。これをやめればいいのよ。ね。超簡単。
ポイントはふたつ。「いきなり入れない」と「ひと手間掛けさせる」だ。

だいたいお腹が減っているときって、血液内の糖質が不足している状態なんだよね。そこに糖質そのものを投入すれば急上昇するのはわかりやすいでしょ。だから、食べ始めは糖質以外のものから食べるのが良いってこと。糖尿病の人なんかがやる食べ方がそうなんだけど、先に野菜から食べるっていうやつね。他のものから食べ始めることで、糖質の吸収スピードが落ちる。そう、野菜を消化しなくちゃいけないから、糖質を消化吸収するのを邪魔するんだ。これだけで、かなり「血糖値スパイク」を抑えることが出来るよ。

あと、糖質を吸収する前に「消化」という手間を掛けさせるのも有効だね。糖質として吸収されるものって、食品の段階では2つパターンがある。すっごく乱暴に分類すると、だけど。「初めから糖質」「分解されると糖質」の2つね。初めから糖質だと、当たり前だけどすぐに吸収することができる。だから「急上昇」しやすい。だけど、消化分解という工程が必要なものは吸収までに時間がかかるから、ゆっくり上昇する。こういうことも「血糖値スパイク」を回避するのには有効だね。

これだけでも、血管年齢の老化をある程度抑えられるんだけど、もう一歩進んで「糖質を控える」というところまで行きたい。というのも、有名な老化物質「AGE's」が関係してくるからだ。エージーイーズとか終末糖化産物とか言われるんだけど、まあ覚えなくても良いよ。
血糖値スパイクが良くないのはわかったと思うけれど、それ以上に良くないのは「ずっと血糖値が高い」ということ。これが「AGE's」をたくさん発生させることになるんだ。こいつはね、糖質とタンパク質が結合しちゃうと発生するんだよね。じゃあ、どこのタンパク質と結合するかって言うと「体のタンパク質」なんだ。体って大体タンパク質で出来ているもんね。そのタンパク質が長期間糖質にさらされていると結合をし始める。これは体中のどこでも起きることだけれど、血管が一番危ないんだ。血管もタンパク質だし、一番糖質に長期間さらされやすい環境だから。

甘いものが好きな人は、老けやすい。極端かもしれないけれど、そういう言い方も間違いじゃなさそうだね。
年をとって「最近甘いものがたくさん食べられなくなった」って言う人いるよね。これはぼくの推測なんだけど。体がアラームを発しているんじゃないかと思うよ。「血管の負担が大きいから、血管が劣化してきているから、もうこれ以上大量の糖質を取り込まないでね。」という体からのメッセージかもよ。

今日も読んでくれてありがとうございます。在宅勤務をしていると、周囲に誘惑が多くなるということもあるけれど、食事のコントロールをしやすくなるといういい面もあると思うんだ。食べる順番だけでも少し意識してみると良いかもしれないね。ぼくも気をつけます。知識があってもサボったら老けちゃうんだなあ。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

掛茶料理むとう2代目 ・代表取締役・会席料理人 資格:日本料理、専門調理師・調理技能士・ ふぐ処理者・調理師 食文化キュレーター・武藤家長男

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