エッセイみたいなもの

今日のエッセイ 減塩が健康なわけじゃない 2021年2月19日

2021年2月19日

健康食品とか健康料理とか、そういった話をするときに「低○○」「ロー○○」というキャッチコピーがつく。○○が少ないよというアピールですね。それはそれで大切なことなんだけれども、ちょっと違和感があって馴染みきれないでいるのです。

「減塩=健康」って本当かな。そりゃ普段から塩分を取りすぎている人だったら、少しは減らしましょうよということになるよね。けれども、塩は「必須ミネラル」のひとつでもあるから、減らしすぎると体調悪くなるよ。ということを知ってなくちゃね。武田信玄が上杉謙信に塩を届けたことに由来する「敵に塩を贈る」ということわざがあるけれど、塩がなくなると領民に健康被害が出るから困っちゃうよってことだ。じゃあ減塩ということにはならないんだよね。

砂糖も減らすと健康的ですよ。というような雰囲気でパッケージがデザインされている。デザートが甘くなかったらもう「甘味」じゃなくなっちゃうじゃない。糖質は大切なエネルギーの源だから、糖質が足りなくなると頭がぼーっとしちゃうんだよね。受験勉強のときに少し甘いものを摂ると良いよって話を聞いたこともあるかもね。実は、お酒を飲んだ後に少し甘いものを食べておくと健康的だってこともあるのだけれど、こっちはあまり知られていない。

過ぎたるは及ばざるが如し。というように、なんでも過剰摂取すると体のバランスが悪くなるし、足りなくてもやっぱり良くない。というふうに「人間の体って繊細なんです」ということだよね。よくよく考えてみると、人体というのはメンテナンスにとても神経を使わなくちゃいけないモノかもしれない。

だからなのか、脳にはオートセンサーが搭載されているそうですよ。健康バランスをとる為に、その時に必要なものを見ると美味しそうって感じるように出来ているんだって。スゴイよね。よく出来てます。

近頃ではそのセンサーが少々おかしな挙動をしている人も増えたらしいよね。日光にあたったり外気に触れたりといったことでセンサーが調整をしてくれるってことなんだけど、不足して狂いが生じているとかなんとか。とにかく、センサーおかしくて、それが「過ぎたる」状態の現況かもしれないなどと考えてみるけれど、そういうことを分析する専門家ではないので飽くまでも想像です。それにしても、そんなことだってありそうだな。

今日も読んでくれてありがとうございます。その日の天気ひとつでも塩分とか糖質の必要量って左右されるから、料理を作りながら微妙に使用量を調整しているのです。というのは裏方の内緒話ね。

  • この記事を書いた人

武藤太郎

掛茶料理むとう2代目 ・代表取締役・会席料理人 資格:日本料理、専門調理師・調理技能士・ ふぐ処理者・調理師 食文化キュレーター・武藤家長男

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